コンタクト
シンはディーラーが言い終える前に宣言した。
シンの相手はディーラーにアイコンタクトを送る。
(おいっ!どういうことだっ!スリーカードを捨てて、五枚の手札を見て笑うなんて。奴のカードはそんなにいいのか?)
ディーラーもアイコンタクトを返す。
(そんな訳が無い。奴の手札はブタ、良くてワンペアだ。ハッタリに決まっている)
シンの相手はディーラーの目を見つめながら僅かに頷く。
「こちらも200ガルド追加で」
相手の宣言を待たずに、シンは後ろにいるレイにエアバイクを出させていた。
「こっちはもうお金が無いんで、物品を賭けます」
時価500ガルドはするであろうエアバイクをシンは賭けた。
このカジノでは金だけではなく、物品も賭けの対象になる。
「私も500ガルド追加で」
シンの相手の後ろで観戦しているオーナーは依然としてにやにや笑っていた。
「エアバイクをもう一台」
シンが人差し指を、ピッ、と立てて平然と宣言する。
シンの行動を、まずシンの相手が不気味に思った。
(どう考えても、おかしい。イカサマでもしているんじゃないか?)
チラッ、とディーラーの目を見る。