轟音
「な、何。一体何が起こったの!?」
クレアは凄まじいごうおん轟音によってベッドから飛び起きた。
慌てて、
「シン、大丈夫!?」
声をあげるが、シンの返答は無い。辺りを見渡して見るが、シンがいないのは勿論の事、レイの姿も見当たらない。更には二人の荷物も無い。
机の上に一枚の書置きと、大きな袋があるのをクレアが見つけるのに、時間はそれ程かからなかった。
書置きを手に取って、クレアは文面を読み始めた。
クレアへ。この手紙を読んでいる頃には僕達はこの宿にはいない。クレアには悪いけど、クレアを僕達の旅に連れて行く訳にはいかない。クレアを必要としている人がまだたくさんいるだろうし、クレアには普通の生活をして欲しい。
ここにカジノで勝った分の10万ガルドを置いていく。クレアならこれをうまく使ってくれると思う。
ちょっとの間だったけど、とても楽しかったよ。どうもありがとう。
シン
俺達のことは綺麗さっぱり忘れろ。それがお前の為であり、俺達の為でもある。
俺はシンのように礼は言わない。ただ、お前といる間、シンは本当に楽しそうだった。それだけは感謝している。