航海3

ガルド

ガルド

ディーラーはシンの相手に顎を少し突き出し、促す。

「ではこちらも5000ガルド追加だ」

ここまでくれば奴も自分の相手がいいカードなのだ、と予測を立て、上積みを控えるだろう。したとしても、微々たる額のはず。

しかし、ディーラーの予想をシンは粉々に粉砕する。

シンはレイから受け取った二本のナイフをポーカーの台に乗せた。

「この二本のナイフもお願いします」

周りの観客は絶句してしまった。

そのナイフは誰が見てもわかる特注のナイフだったからだ。

ミスティックメタル神銀鋼製ナイフ。そのナイフがどれだけの額に上るのかはカジノのオーナーでさえわからなかった。しかもそれが二本っ!

流石にオーナーも、この事態がただ事では無いことを悟った。

ディーラーと、シンの相手は背中に冷や汗が流れたのを感じる。

(相手の手札は一体何なんだっ!)

(ブタだっ!よくてワンペア。それしか有り得んっ!)

だが、ディーラーにもひょっとしたら、という疑念がどんどん膨らむ。

「これは一本10万ガルド、って事でいいですか?」

シンの問い掛けに、ディーラーは慌てて頷いた。